【映画以外の雑記】2025年4月 つくばガマランド探訪記

映画以外の雑記

ワークショップ「つくろう 奇妙なガマップ」に参加しました

多くの茨城県民にとって馴染み深い筑波山。
私も子供の時分には、遠足や家族・友人との登山でよく訪れたものですが、大人になってからは随分ご無沙汰しておりました。
その筑波山麓のロープウェイ乗り場付近に、ガマランド(正式名称は三井谷観光)という遊具がたくさん設置された土産物屋がありまして、そこが昭和のレガシーを色濃く残したB級スポットとして脚光を浴びた時期もありました。
ただ、私が子供たちを連れて登山がてら行ってみるかと思った頃にはもう閉業されていたのです。
何でも2020年頃までは営業していたそうですが(もっとも、すでに廃墟状態ではありますが)、さすがにコロナ禍を乗り越えることは難しかったのでしょう。

しかし、そんな閉業中のガマランドを、驚くべきことに再生させようという動きがあったのです!
その、株式会社BTとタスキーグループによる「つくばつなぐプロジェクト」は古民家の美六山荘やガマランドを活用させたり、ベーカリーカフェを運用するプロジェクトらしく、ガマランドではすでに過去2回ワークショップを開催しており、たまたま目にした私は3回目となる「つくろう 奇妙なガマップ」に参加させていただきました。

この日は4月にもかかわらず夏日のような気温となり、よく晴れた最高のコンディションでの開催となりました。

参加者は、普段は閉まっている2階の大食堂に集合。

廃墟と言えど、中は案外、綺麗に片付けられています。今回のワークショップの内容は、ガマランド内を探検して奇妙なものを探し、それを地図にしてみようという試みです。

食堂にはこんなものも。古めのUFOキャッチャーとパチンコ台、中央にあるのは昔懐かしいエレメカ(ターンテーブルから景品を落とすタイプだが絶対とれないやつ。機種名では「スーパースコープ」が有名か)。ガマランド復活の暁にはこのゲームたちも稼働させてほしいものです。

吹き抜け部分の照明。食堂の照明はいずれも味があって洒落ていました。写真の他にもう1つあるカーブミラーが電源と連動しており、常に動き続けていたのが面白かったです。
食堂にて本日のイベントの説明を聞いた参加者は、さっそくスタッフの方々と共にガマランドを一周します。

無残に放置された遊具の数々…ですが何か塗装が新しいような?そう、これらの遊具は稼働こそしていないものの、プロジェクトの一環できちんと再塗装されていたのですね。

ロボットやサトちゃんのムーバーも今にも動き出しそうです。お金を入れないように注意してください。

よく見たら、階段やアーチや、その他金属部分などあらゆる箇所が塗り直されていました。つくばつなぐプロジェクトの皆さま、お疲れ様です。

この滑り台、どう見ても危険な雰囲気があるのですが、スタッフさんの説明で驚愕の事実が判明。なんと滑り台の滑走面は予算を抑えるために最初からコンクリートで作製されており、現役当時ですら、滑ろうものなら恐ろしいまでの摩擦抵抗によりズボンがズタボロになってしまうそうな…。

いい感じに顔面が破壊されたコアラもインパクト十分で、ガマランドのアイコンとなる日も近いでしょう。

ちょっと注意していないと気付かない、崖の上にもコアラがおります。顔のないコアラも元々はこんな感じだったのでしょうか。

ガマランドといえば、こちらも有名。食堂の屋根に鎮座しているガマと、その背に乗るオカピです。我々参加者の間では、あれはキリンだろうかシマウマだろうかと議論していたのですが、公式発表はまさかのオカピ。模様と色が全然違いますね…。それとこのガマは、ガマ(ヒキガエル)というより、色と扁平さがアフリカツメガエルのようですね…。

ここガマランドの一番上部に位置し、シンボルともなっているガマ大明神。周辺では山桜も楽しめます。
さて、この後は参加者の皆さんのお待ちかねのガマ洞窟へ、スタッフさんが案内してくれました。
もうイベントでしかお目にかかることは出来ない、貴重な機会です。



のっけからガマづくし。特に側面に張り付いた巨大ガマが素敵。ペンキや蛍光塗料が垂れてしまっているオブジェが多いのもガマ洞窟の魅力です。本当はじっくりと撮影して周りたかったのですが、息子がはしゃいで先に行ってしまうので、洞窟での撮影は早足でおこないました。

閉業により失われたオブジェも多いとは思いますが、本物の廃墟となることでガマ洞窟の退廃美に磨きがかかったことは間違いありません。特にマネキン系は良い意味での経年変化により、確実にその凄み・恐怖感が増しています。

個人的に一番のお気に入りはこの人形です。顔の黒ずみ、全体的な汚れ具合、全くもって不可解な帽子、作り込まれた背景、文句なくガマ洞窟最恐と言えましょう。

本当にマネキン(人形)には外れがない。どれも怖いんです。これなんかほぼ焼死体です。これが天井からぶら下がっているのを発見した時はグッときました👍

何の脈絡も規則性もなく日曜雑貨や意味不明なものが飾られている。まるでシュルレアリスムです。

これもカオスな状況。ガマ洞窟ではちょいちょい衣類が活用されているのですが、もう少しボロボロになってきたら、よい味が出ることでしょう。

ラッパを吹くイギリス近衛兵らしき人形は塗装がメチャメチャです。一種のグラフィティアートのようにも見えます。

奥のマネキンもこれまた魅力的です。この辺は血しぶきの演出が冴えていました。

さっきの人形の色違いか。傍らには体育でお馴染みの紅白帽があったので、息子が面白がっていました。それにしても近衛兵とはいえ、帽子がとんでもなく長いです。こんな平和そうな顔なのに「KILL」とは物騒な…。

そして我々は食堂のテーブルに戻り、各グループごとにガマランド内を探索して、地図作りのネタを収集しました。
発見した奇妙なモノを皆で発表し、独自の地図を作る作業はとても楽しく、息子にも良い経験になったと思います。
このガマランドを活用する「つくばつなぐプロジェクト」では、まだまだ新鮮なアイデアがありそうです。
ぜひ次なるワークショップやイベントにも参加したいと思いますし、この場所が再度賑わいをとり戻すお手伝いが出来たら嬉しいです。

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